怖い話「眞実より愛をこめて」
ある晩、イタリアの美術館で開催された特別展示会。そこには、イタリアの現代作家が制作した彫刻が数多く展示されていました。
その中でも特に注目を集めていたのは、ある作品――その彫刻には、先ほどのシナリオで登場した、被爆者を怪獣扱いした宇宙人と同じ模様が彫り込まれていたのです。
美術館の訪れた人々は、その彫刻に興味津々で囲み、写真を撮ったり、話し合ったりしていました。しかし、彫刻には不思議な力が宿っていることを、誰もが知る由もありませんでした。
その夜、美術館の閉館時間が近づく頃、館内に不気味な雰囲気が漂い始めました。薄暗い廊下を歩く足音に、何か違和感を感じる人々がいました。しかし、まだ誰も何が起こるのかを理解していません。
すると、突然、彫刻の近くで不気味な音が響き渡りました。コツコツコツ……。その音は、どこからともなく聞こえてくるようでした。人々は、その音に怯え、一瞬騒然となりました。
その後、彫刻の前に立つ者の中から、一人の男性が声を上げました。「この彫刻、なんだか違和感を感じるんだけど……」と言いながら、彫刻をじっと見つめます。
すると、突然、彫刻の周りに不気味な光が現れました。その光は、まるで怪獣が出現するかのような迫力を持ち、人々は恐怖に取り囲まれました。
そして、光が消えると同時に、その彫刻から不気味な声が聞こえてきました。「私たちは、被爆者を怪獣扱いした宇宙人だ。そして、今ここに復活する。」
その時、バーンとドアが叩きつけるように開かれました。
警備員を引き連れた館長でした。
「この彫刻は、なんだ!イミテーションか!手配した彫刻がまだフィレンツェにあるとはどういう事だ!」
その時、彫刻の目から、怪しい光が放たれました。
ぎゃー!
館長と警備員は一瞬にして蒸発しました。
人々は、その声に凍りつき、言葉も出ませんでした。そして、次の瞬間、彫刻が動き出し、まるで生きているかのように蠢き始めました。
彫刻の中から現れた宇宙人は、ゆっくりと美術館の中に広がり、人々を恐怖に陥れました。彼らは、人間の姿を持ちながらも、その身体はケロイドで覆われ、不気味な着こなしをしていました。
人々は、必死に逃げ惑いながらも、宇宙人たちに追い詰められていきます。彼らの手によって、美術館の中は混沌とした恐怖の世界へと変わっていきました。
最後に残った人々は、美術館の一室に逃げ込み、扉をガチャガチャと閉めました。しかし、その扉は、宇宙人たちの力によって容易に破られてしまいました。
そして、宇宙人たちが一室に入ってくると、彼らは人々に対して恐ろしい言葉を投げかけました。「君たちも、私たちと同じ姿になる運命に縛られるんだ。」
人々は、絶望の中に追い込まれ、宇宙人たちによって次々と襲われていきました。彼らの悲鳴と、宇宙人たちの笑い声が美術館に響き渡り、その悲劇は続いていくのでした。
この恐ろしい怪事は、美術館の中に閉じ込められたまま、いつまでも続いていくのかもしれません。それを知る者はいません。
【解説】
これは現在も封印され続けている『ウルトラセブン』第12話「遊星より愛をこめて」に纏わる事実を題材にさせて頂きました。
長年、デザインを担当した彫刻家の「監督にケロイドを着けるよう強要され、嫌だった」旨が鵜呑みにされ、「毛細血管が浮き出たイメージ」をオーダーした監督が彫刻家のシンパ達を中心に悪者にされ続けました。
しかし、問題となった被爆星人ことスペル星人は、実際にはイタリアの芸術家マリノ・マリーニさんの彫刻『Danzatrice』(1953)からの盗用でした。
盗作問題はデリケートなものですが、アトランダムな模様の一致は誤魔化せません。
なお、AI生成のままでは、イタリアのマリノ・マリーニ美術館に失礼にあたるため、一部を変更させて頂きました。
館長と警備員達のくだりの部分の挿入という形で、マリノ・マリーニさんの本物のではなく、宇宙人が擬態した偽物にさせて頂きました。
ただし、火傷をケロイドと間違えている部分は、当の抗議団体ですらいい加減にしたものを書き改めるのも変ですので、あえてそのままとさせて頂きました。
最後に、AI生成で驚いたのは「お前達も俺達と同じ姿になる運命だ」の旨の台詞です。
スペル星人を冤罪で…
マスコミを使って反論封じをしてから叩いておきながら、専守防衛に努める『ウルトラセブン』を武力対抗思想の作品との旨で糾弾しておきながら…
それを抜きに考えても、差別され人間の醜い部分を見ているはずなのに、人間讃歌をタテに市民活動をする人物に寒気を覚えた事がありました。
愚かな考えが続けば、核実験だけでなく、何処かで人類にしっぺ返しが起きるかもしれないと思うばかりです。