怖い話「スペル星人1217」
ある日、小さな町に突如として異世界からやってきたという噂が広がりました。その噂の内容は、夜になると星の光を纏った謎の生物が姿を現し、人々を恐怖に陥れるというものでした。その生物は「スペル星人」と呼ばれ、その正体や目的は一切わかりませんでした。
ある夜、私は友人たちと町の外れにある廃屋に集まっていました。廃屋は古びた木造の建物で、周りは暗闇に包まれていました。友人たちとは、この噂を確かめるために勇気を出してやってきたのです。
「なんだかドキドキするなぁ」と友人の一人が小声でつぶやきました。私たちも同じような気持ちで、不安な気持ちが胸に広がっていました。
廃屋の中に入ると、そこは年月の経った薄暗い部屋でした。壁には水漏れでシミが広がり、床はボロボロと崩れ落ちていました。廃屋の中には風が吹き抜け、奇妙な音が聞こ��ました。
「コツコツコツ…」という音が、廃屋の中に響いてきました。私たちは凍りつき、その音の方向を見つめました。すると、廊下の向こうから小さな光が近づいてくるのが見えました。
「あ、あれがスペル星人か…」と友人が小さな声で言いました。私たちは息を詠み、全身の力が抜けるほど緊張しました。廊下の光が近づくにつれて、その光が星の形をしていることがわかりました。
そして、廊下の光が私たちの前に立ちはだかりました。その姿を見た瞬間、私たちは身体中の血が凍りつくような恐怖を感じました。スペル星人は透明な身体をしており、星の光が内部を照らしていました。
「ギィイイイイ…」という不気味な音が廃屋に響き渡りました。私たちは声に導かれるように廃屋の奥へと進んでいきました。
廃屋の奥には薄暗い部屋があり、それはまるで迷宮のようでした。そこには壊れた家具や不気味な人形が散らばっており、まるで他の世界に迷い込んだかのようでした。
「ここで何をすればいいんだ…」と友人が困惑しながら呟きました。私たちも同じように途方に暮れていました。すると、スペル星人が声を上げました。
「人間よ、我々はこの世界に迷い込んだ者たちだ。我々は恐怖と絶望を与えることで、生きる喜びを感じるのだ。」
その言葉に私たちは凍りつき、身体が震えました。スペル星人は私たちに対して嘲笑いながら、さらなる恐怖の試練を与えてきました。
廃屋の中で、私たちは次々と不気味な現象に遭遇しました。壁からは血のような液体が滴り落ち、天井からは無数のクモの巣が垂れ下がっていました。その中で私たちは必死に立ち向かいましたが、スペル星人は容赦なく私たちを苦しめ続けました。
最後に私たちが目にした光景は、廃屋の中でスペル星人が笑いながら姿を消すというものでした。私たちは一瞬の沈黙の後、背筋が凍るような恐怖を感じました。
この町には今もスペル星人が潜んでいると言われています。そして、私たちが廃屋で体験した恐怖は、永遠に忘れられないものとなりました。