怖い話「天まで引っ張れ!!輝ける幽霊少女」
ある日、街の中にいじめ自殺者の少女の幽霊・縛里が出現しました。彼女はかつていじめによって悲劇的な最期を遂げた少女であり、その怨念が現世に留まっていたのです。
縛里は、いじめ加害者たちに対して冷酷な復讐を行っていました。彼女は両手両足を縛り付けて地面に突き立て、空中へと舞い上がりながら標的の体を思い切り引っ張り、関節を外すことで惨殺していたのです。
しかし、縛里はある事実に気付きます。彼女が狙っていたいじめグループのメンバーたちは、実は替え玉であり、本当の加害者ではなかったのです。無実の人々を殺してしまったことに縛里は強い罪の意識を抱き、自らが地獄行きを望むようになりました。
ところが、街の人々はいじめグループのリーダーである少女の親が反社グループと関係が深く、彼らは悪徳霊媒師に縛里の除霊を依頼することにしました。
縛里はその悪徳霊媒師が無差別に無害な霊を除霊している様子を目撃します。彼女はこの機会を利用して、自分の仕業に見せかけた畜生な強盗殺人を行う善意の市民の姿を目の当たりにし、恐怖に震えました。
縛里は自身の無知さに気付きます。自分が罪の無い人々を殺してしまったこと悔やんでいたのは、ただの独り善がりだったのだと。この認識に覚醒した彼女は、自分自身を解き放ち、街の人々を次々と惨殺していくことを決意します。
笑みが彼女の顔に浮かび上がります。今までの自分は何と愚かだったのか、そして今の自分は何と輝かしいのかを感じながら、縛里はいじめグループのリーダー格の少女に対して特別な待遇を用意しました。
彼女は少女をいじめグループの親の事務所に連れて行き、親や関係者たちの関節を外して死体の山の中に放置したのです。ただし、少女の両手両足の関節だけは丁寧に外し、身動きできない状態で炎天下の事務所に残されました。
少女は苦痛と助けを求める声を上げますが、誰も彼女の元には来ません。彼女の首だけが自由に動くことができ、絶望と苦しみに満ちた声を絞り出しても、誰も彼女を助けることはありませんでした。
街は縛里の恐怖に包まれ、人々はその恐怖に怯えながらも、自分たちが多くの罪を犯していたことに気付かされるのでした。