怖い話「爆裂!!爆ぜる腹」
ある町の高校では、過去にいじめが横行していました。特に一つのクラスでは、ある少女が集団いじめのターゲットとなり、ついには自殺してしまいました。その少女の名前は美月(みづき)といいました。
美月の死後、そのクラスでは不思議な出来事が起こり始めました。いじめ加害者として知られる少女たちの中に、何人かが妊娠していることがわかったのですが、更に不気味なことに、その胎児に美月の霊が取り憑いているとの噂が広まりました。
ある日、いじめ加害者の一人である真理子(まりこ)は、不安と恐怖に満ちた気持ちで病院に向かっていました。彼女は数ヶ月前に不純異性交遊で妊娠し、その事実を隠していたのです。しかし、最近になってお腹の中で何か異変が起きていることに気付き、ますます恐怖が募っていました。
病院の待合室に入ると、真理子は他の妊婦たちが楽しそうにおしゃべりしているのを見て、自分だけがこの恐怖を抱えているのかと思いました。すると、突然、彼女のお腹がゴクリと音を立てて動き出しました。
「コツコツ、コツコツ」という音が何度も繰り返され、真理子の顔には恐怖の表情が浮かびました。その音は、まるで小さな足音のようで、まるで何かがお腹の中で暴れているかのようでした。
「うわっ、な、何なの…?」と真理子は声を震わせながらつぶやきました。そして、その時、病院の廊下から誰かの声が聞こえてきました。
「助けて、助けてください!」
真理子は耳を疑いました。その声は美月の声にそっくりでした。彼女は悲鳴を上げるように叫びました。
「美月!?なんでこんなところに!?」
しかし、声はすぐに消えてしまいました。真理子はパニックに陥り、病院の中を彷徨い始めました。すると、廊下の一角に美月の姿が現れました。
彼女は不気味な笑みを浮かべて真理子に近づいてきました。
「お腹の中で暴れているの、感じてる?」
美月の言葉に、真理子は身体が凍り付くような恐怖を感じました。
「な、何をするつもり…」
真理子は必死に問いかけましたが、美月は微笑みながら答えました。
「私はいじめられたまま死んでしまった。でも、私は許さない。あなたたちにはもっと苦しんでほしいの」
その言葉と共に、真理子のお腹が突然膨らみ始めました。瞬く間にお腹は大きくなり、真理子は悶絶の表情を浮かべました。
「痛い!痛いよぉ!」
真理子の叫び声が病院の中に響き渡りますが、誰も助けには来ませんでした。美月の怨念が彼女にとりついた胎児は、真理子のお腹を破裂させ、血の海に包まれたのです。
その後、同じような悲劇が繰り返されました。いじめ加害者たちのお腹が次々と爆発し、彼女たちは無残な姿で発見されたのです。
町の人々は恐怖に包まれ、美月の霊が復讐を果たしたのだと囁きました。そ��以降、その町ではいじめは完全に根絶されましたが、誰もが恐怖に怯えるようになりました。美月の怨念はいつまでも消えず、その町には未だに彼女の存在が残っているのでしょうか...
「ねーんねこ♪ねーんねこ♪」
ある月夜の公園、美月のゆりかごの唄が聞こえる。
胎児達の霊を、愛おしそうに抱く美月の霊。