怖い話「恨み爆発!!無差別斬り!」
「あの話を聞いたことある?いじめ自殺者の少女の幽霊が出るってさ。刑子っていうらしいよ。」友達の話に興味津々で集まった私たちは、夜の高校の教室で怪談話をしていた。
「刑子っていう名前からして、なんか不気味だよね。」友達の一人が言うと、急に教室の雰囲気が重くなった。私たちも少し緊張しながら話を聞いていた。
友達は続けた。「刑子はいじめられっ子だったらしい。でもある日、いじめグループのリーダー格の少女をバタフライナイフで刺し殺してしまったんだ。教室の床が真っ赤に染まってさ。」
私たちの背筋に寒気が走る。その場にいるだけで、まるで刑子の幽霊が隣にいるような錯覚に陥った。
「その後、いじめグループの少女たちはパニックになって叫びだしたんだ。クラス中の生徒たちも刑子を糾弾し、リンチしてしまったんだ。刑子はボロボロになりながらも、世の中を憎んで呪いの言葉を残し、自ら命を絶ったんだよ。」
私たちの心はざわつき、誰もが息を飲んだ。
「そして数年後、同窓会で衝撃の事実が発覚するんだ。クラスのほとんどがバタフライナイフで喉を切られて惨殺されていたんだ。」
「えっ、なんで?」
友達は不気味な笑みを浮かべながら答えた。「生き残ったのは、いじめグループの少女たちだけなんだよ。しかも彼女たちは幸せな生活を送っているってさ。」
私たちは驚きの表情を浮かべた。
「その事実に疑問を抱いた一人の女性が悪徳霊媒師を雇ったんだ。だけど、その霊媒師はなんとナイフでバラバラにされて惨殺されてしまったんだ。」
私たちは恐怖に打ち震え、友達の話に引き込まれていった。
「最後に生き残った女性は怒りの声を上げたんだ。『刑子のせいで私たちは狙われてるのに、なんで彼女たちは幸せなの?』って。」
すると、女性の前にナイフが突き立てられた。刃先にはクラスの集合写真があり、いじめグループの少女たち以外の顔が黒く塗りつぶされていた。
女性は言葉を失い、困惑の表情を浮かべた。
その時、刑子の幽霊の囁きが響いた。「アタシの反撃を罵ったお前たちには、無差別殺人の被害者役が相応しいんじゃないかな?」
女性は言葉に詰まり、身体が硬直したまま座り込んでいた。
「命だけでも助かりたかったら、その正義のナイフで彼奴らを全員殺せ。貴女の手で…」
翌朝、女性の遺体は喉笛を切り裂かれたまま、操り人形のように座っていた。
その後、いじめグループの少女たちは事件発覚後は刑子の幽霊に怯えたものの、何事もなく幸せな日々を送っていた。しかし、刑子の幽霊を『無差別殺人鬼』と悪口を言った町の人々は、例外なく正義のバタフライナイフで喉を切られて惨殺されていったのだった。