怖い話「阿鼻叫喚!!登り窯地獄」
暗い夜の小さな窯元の廃屋に、いじめ自殺者の少女の幽霊が現れた。
彼女の名前は窯美。
窯美は、寸胴ぽっちゃりな体型で、美少女とは程遠かった。
しかし、彼女の死には悲劇が隠されていた。彼女はいじめに対して反撃し、その結果、殺されてしまったのだ。
いじめグループの少女たちは窯美を自殺に偽装し、さらなる嫌がらせを続けていた。
特にリーダーの素行は悪く、警察に自首しようとする下っ端を脅していた。
窯美の怨念は募るばかりだった。
「許せない、この悪逆非道め!地獄に落ちても、奴等だけは生かしてはおけない」と窯美は怒り狂った。
そして、廃業した窯元の小屋で窯美はいじめグループを幽霊の力で呼び寄せた。
彼女たちは窯美の姿に驚き、恐怖の声を上げた。警察に自首しようとした下っ端は腰を抜かし、恐怖のあまり失禁までしてしまった。
その中で特攻隊長の狂犬少女は窯美に襲いかかったが、窯美は容赦なく彼女をバックブリーカーで背骨を粉々にし、命を奪った。その霊魂も地面に叩きつけ、霧散させた。
いじめグループの女たちはお互いに責任を押し付け合い、窯美の怒りを買った。
窯美は彼らを登窯の各部屋に押し込み、蓑を巻き付けて閉じ込めた。
「貴様たちみんな同罪だ!この登窯は、平等に燃やし尽くす!貴様たちにピッタリな処刑場だ!」と窯美は怒声を上げた。
ただし、いじめグループのリーダーだけは特別扱いし、グルグルにふん縛って手元に置いた。
「貴様のせいで、子分がどうなるか見せてやる!」
一方、いじめグループの下っ端は窯美の殺人事件をきっかけに警察に自首しようと試みるが、周りに脅されていたため無罪放免となり解き放たれた。
「自首しようとしたお前だけは許す。どこへでも行け。私の怨念で、悪人たちが始末されたことを伝えてくれ」と窯美は言った。
窯の前に御神酒や花を供えた窯美は、怨霊の力で登窯の各部屋の入り口をレンガと砂で塞いだ。「窯よ、すまないが、この身で悪人たちを滅ぼすために協力してくれ」と窯美は祈りを捧げた。
そして、先程の狂犬少女の遺体を使って火を放った。
登窯は一気に燃え上がり、高温に耐えきれずヒビが入った。
しかし、窯の仕事はまだ終わっていなかった。
窯は悪しき者たちを抹消するための最後の大仕事だった。
窯は燃え上がりながら、悪しき魂たちを焼き尽くした。
窯美はサイコキネシスの力で窯の各部屋のレンガを一部外し、少女たちの悲鳴が響く廃れた窯工房に立っていた。
窯美はいじめグループのリーダーの頭を掴み、窯の各部屋の覗き穴を見せつけた。
「1,300度の高温で、こ奴等は即死だ!だが、悲鳴は聞こえるだろう。それは邪悪な魂たちの悲鳴だ」と窯美は告げた。
殺人の復讐は一応終わった。
窯は役目を終え、崩れ落ちた。
いじめグループのリーダーは狂ったように泣き笑いし、幼児退行してしまった。
窯美は彼女に「その姿を持って、いじめの愚かさを示し続けなさい。それがお前の一生の仕事だ」と言い残し、彼女の命だけは預けた。
窯美は復讐を終えた後、窯の前に立ち御神酒や花を供えた。
そして、静かに姿を消した。
この尊い行いを馬鹿にする者には窯美は容赦しなかった。
彼女の復讐は終わったが、彼女の魂は永遠に闇の中で悪しき者たちを見張っているのだった。